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CT撮影の意味
CT撮影を行うと、保険診療で11,700円(3割負担で3、510円)かかります。費用や被曝量なども考えると、頻繁に撮影するものではありませんが、どうしても撮影しなくてはならない場合があります。今回は、ほんのちょっとの歯肉の腫れなのですが、その裏にはCTを撮影しなければわからなかった事実がご覧になれます
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右上の第1大臼歯(6」)の歯肉が少しだけ腫れています。患者さんは痛みはないけれど、疲労時に歯が浮いたり歯肉の腫れを何回も繰り返していると訴えます。通常のレントゲン写真を見ると大きな写真では6」の周りには病巣らしきものは映っておらず、むしろ反対の歯に黒い病巣が見えています。小さな写真でやっと、ぼんやりと病巣らしき黒い影が見えますが病巣の大きさ、範囲を知ることはできません。
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そこでCT撮影を行いました。すると鮮明に6」の根尖病巣が見えて、その範囲は口蓋根をすっぽり覆い頬側の2本の歯根の付け根と交通していました。つまり、6」の小さな歯肉の腫れは、口蓋根管を原因とした大きな病巣が歯を支える歯槽骨を溶かしてしまい、その膿が溜まって歯肉を腫らしているのでした。CTを撮影して正確に診断を下すことにより正しい治療方法を選択できます。言い換えればCT撮影をしなければ正しい診断ができなかった症例とも言えるでしょうね。
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![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=790x10000:format=jpg/path/s77048e222d41bd30/image/i8721c1df72b97b2f/version/1612747479/image.jpg)